FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

夏休み

夏休み、北国であるはずの故郷もやはり酷暑でした。老いた両親は暑さでどこにも行きたがらなかったので、ひとり城址のお堀のそばにあるH美術館に行ってきました。
そこは藤田嗣治のコレクションで有名なのですが、実は小学校以来行ったことがなく、その上独特の外観で親しまれた建物が耐震性の問題とかで取り壊されるかもしれないと聞き、この際じっくり見ておこうと思ったのです。
時が止まったかのような空間の中を小一時間ほどゆっくり回り、国際的評価を受けながら結局日本を去らなければならなかった画家とそれを支え続けた極東のそのまた北東北にある小さな地方都市のパトロンとの幸せな関係に思いを馳せました。
お堀の蓮の花もきれいでした。

DSCN1607.jpg


その帰り、思い立って近くにある地元Kデパートにも行ってみました。入り口はさほど変わってないように見えましたが、今は上階は閉め1階のみで婦人服だけを売る寂しい店内。お客さんもほとんどいません。
屋上の観覧車はとうの昔になくなっていましたが、それでもまだ私が故郷にいた頃は食堂もおもちゃ売り場も生ジューススタンドもあり、たくさんの人がいて活気があったのです。デパートはある年代以上の人間にとっては華やかな楽しい思い出がいっぱいの、行くたびにワクワクする場所でした。そしてそこは父の仕事場でもあったのです。
本当に寂しい限り。
実はそうなっていることを何年も前から聞いてはいたのですが、なんとなくせつなくて足が向かなかったのです。外に出てふと気づくと、デパートのまわりにあんなにあったいろんなお店までもほとんどシャッターを下ろしており、大通りを行く人もまばらなのでした。

なにか街全部がしんと時間を止めて静かに朽ちるのを待っているかのようで、声をかけてもかけても誰も振り向いてくれない夢の中の風景を見ているみたいでした。「あの時」 は本当にもう戻らないのでしょうか。

私にとって夏はなぜか 「死」 をとても意識させられる季節です。だから今見ておこうと思ったのかもしれません。それとも呼ばれたのでしょうか。何者かに。
お堀の蓮の花の存在もなにか意味深長に思えてきました。



まだまだ気温は30℃を越えますが、台風が過ぎて幾分過ごしやすくなってきた感じです。
窓を開けておくと気持ちいい風が入ってきて、壁に貼った新聞の切り抜きたちをさわさわ鳴らします。
私の名前にも 「さわ」 が付くのでこの風はとても親しみを覚えます。
さわさわさわ

秋の気配、ですね。




スポンサーサイト

コメント

H美術館

あの建物、いいのにな。取り壊しですか。さみしい。
あのこざっぱりした館内、静かさ、2Fのぐるりもいいのにな。
よそ者ですが2回行きました。
大きな大きな四季もすごいけど、
藤田のお相撲の絵が私にとってのあそこです。
真正面からみるお相撲さん、観客たち、土俵…ふしぎな絵
猫とか裸婦とか好きだけど、お相撲さんもいいな。
あの街のあの静けさには、私は魅かれるものがあります。

Re: H美術館

あの建物は保存の話もあるようですがわかりません。美術館は他所に作る新しい建物に移転するという話です。
藤田はいずれにしてもコスモポリタンとしてしか生きられなかったんだろうなあ、と作品を見て思いました。
でも最後の最後に(作品が)落ち着いた先が、あの街だったということがなんとなくうれしいです。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://grby.blog25.fc2.com/tb.php/92-1c7e0df4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

管理者用 |  RSS |  全記事リストを表示 |

過去ログ
 | 2016年10月(1) | 
 | 2016年05月(2) | 
 | 2016年03月(1) | 
 | 2016年02月(4) | 
 | 2016年01月(8) | 
 | 2015年10月(1) | 
 | 2015年07月(1) | 
 | 2015年06月(1) | 
 | 2015年05月(4) | 
 | 2015年04月(4) | 
 | 2014年11月(1) | 
 | 2014年10月(2) | 
 | 2014年09月(2) | 
 | 2014年08月(1) | 
 | 2013年11月(1) | 
 | 2013年10月(5) | 
 | 2013年09月(1) | 
 | 2013年08月(1) | 
 | 2013年07月(2) | 
 | 2013年06月(2) | 
 | 2013年05月(1) | 
 | 2013年04月(1) | 
 | 2013年03月(2) | 
 | 2013年02月(1) | 
 | 2013年01月(1) | 
 | 2012年12月(1) | 
 | 2012年02月(1) | 
 | 2012年01月(1) | 
 | 2011年10月(2) | 
 | 2011年09月(1) | 
 | 2011年07月(2) | 
 | 2011年06月(1) | 
 | 2011年05月(3) | 
 | 2011年04月(1) | 
 | 2011年03月(1) | 
 | 2011年01月(2) | 
 | 2010年12月(1) | 
 | 2010年11月(1) | 
 | 2010年10月(2) | 
 | 2010年09月(2) | 
 | 2010年08月(1) | 
 | 2010年07月(1) | 
 | 2010年06月(2) | 
 | 2010年05月(4) | 
 | 2010年04月(2) | 
 | 2010年03月(4) | 
 | 2010年02月(1) | 
 | 2010年01月(1) | 
 | 2009年12月(3) | 
 | 2009年11月(3) | 
 | 2009年09月(2) | 
 | 2009年07月(1) | 
 | 2009年06月(7) | 
 | 2009年05月(5) | 
 | 2009年04月(1) | 
 | 2009年03月(1) | 
 | 2009年02月(4) | 
 | 2009年01月(2) | 
 | 2008年12月(5) | 
 | 2008年11月(3) | 
 | 2008年10月(1) | 
 | 2008年09月(1) | 
 | 2008年08月(2) | 
 | 2008年07月(2) | 
 | 2008年06月(2) | 
 | 2008年05月(3) | 
 | 2008年04月(2) | 
 | 2008年03月(1) | 
 | 2008年02月(4) | 
 | 2008年01月(2) | 
 | 2007年12月(5) | 
 | 2007年11月(8) | 
カテゴリー
未分類[3]
日記[138]
お知らせ[18]
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。